フィディウスの迷宮
既に一度シナリオを行ったPCを用いた息抜き用短編シナリオです。
ドラクルでもギャグができるのでは、と作ってみたところ何故かラブコメになりました。
基本はシリアス耽美に疲れた人向けですが、片想い中のPCがいる場合ゴールインを狙ってみるなど、割とRPで遊べる仕様になっています。
■シナリオ諸元
推奨プレイヤー人数:2人
推奨PC逸話数:1〜
篇:1
レギュレーション:基本ルールブック
注意:このシナリオはPCが主従関係や旅の道連れといった理由で行動を共にしていることを前提としています。
■物語の概要
貴卿らは旅の途中、悪しき妖精に襲われる少女を助けた。
そして彼女を近くの村に送り、眠りについたはずだったがーー
ーー目覚めれば、そこは凍りついた冬の国だった。
元の場所に戻るべく行動しようとした貴卿らだが、そこに魔の手が迫る。
■物語の背景
貴卿が助けた少女は実はお忍びで国を出た冬の王の末娘であり、彼女は自らを助けてくれた騎士に恋をしてしまった。
しかしこの少女、冬の国から出たのも初めてであれば、騎士の作法など知るはずもなく。
淡き恋に惑っていたところを妖精たちが(要らぬ)おせっかいを働き、彼女が恩を抱く者たちを彼女の領域に連れてきてしまったことが、今回の発端である。
加えて運が悪いことに、冬の国ではガンドラと呼ばれる魔物の一団が暴れており、それは海を越えてアヴァローム領まで侵攻しようとしていた。
そしてガンドラの凶暴な牙は、ついに少女の領域まで達した。
■ハンドアウト
PC①
消えざる絆:少女【憐】または【恋】
推奨の道:領主、近衛、遍歴
貴卿は遍歴か、あるいは主の供として旅をしている途中で一人の少女を助けた。
悪しき妖精に襲われている者があれば、助けるのが騎士の務め。
そんな思いから、貴卿は先頭に立って少女を助けたのだ。
その善意が妖精の悪戯を引き起こすことになるとは、欠片も思ってはいなかったが。
PC②
消えざる絆:アリエル【敬】
推奨の道:領主、近衛、遍歴(PC①と被らないようにすること)
貴卿はPC①と共に旅をしている途中だった。
最近アヴァローム領が妖精関係で慌ただしいと聞いてはいるが、妖精と仲の良いアリエル公のこと、特に何事もなく収束するだろうと特に気にかけているわけではなかった。
同じく善意から少女を助けたわけだが、何故か少女には対抗心を持たれているようだ。
そんな少女の様子を微笑ましく見守るもよし、対抗心を燃やすもよし。
ともすれば、この奇妙な出会いに振り回された一番の被害者かもしれない。
PC③
消えざる絆:冬の王【敬】
推奨の血統:アヴァローム
推奨の道:特になし
貴卿は幼い頃より妖精との親和性が高く、その腕を買われて冬の国との橋渡しに携わっている。
冬の国でなにやら騒動が起きていると聞き、事情を聞くべく冬の国へと足を運んだ。
PC①やPC②と出会ったのは偶然だが、これも真祖の導きと彼らの力を借り、原因究明に望む。
■NPCについて
少女「ゲルダ」
「……ゲルダ、です」
「騎士さま! ……その、好き、です」
PCらが救出した少女。その見た目は14歳ほど。
線が細いながらも凛とした美しさを持つ少女である。
控えめで照れ屋な性格ゆえ口数少ないが、目新しいものを見ると目を輝かせるなど、行動の端々から無邪気な一面が伺える。
実は冬の王の末娘であり、好奇心から初めて冬の国の外へやってきた箱入り娘。
- PC①に対して
助けてもらった際に一目惚れをしたらしく、彼の騎士の前では落ち着かない行動をとる。
またPCらを元の場所に返すべく様々に奮闘してみせるだろう。 - PC②に対して
助けてもらったことに恩を感じてはいるものの、PC①との仲の良さに思うところがあるようだ。そのため時々素直ではない言い方をしてしまうことも。
とはいえ騎士であるPC②の振る舞いには尊敬の念を隠せず、気を抜くと